昭和・平成を駆け抜けた大人たちへ。ニュース、エンタメ、暮らしの知恵 —— 今日のトレンドを、あなたの言葉で。

セラミド不足がアトピーの原因?50代からの正しい保湿ケア

暮らし
この記事は約5分で読めます。
別冊どーじま。まぐまぐ無料メルマガ

セラミドの欠乏がアトピー性皮膚炎の直接原因であることを、宇都宮大学の研究チームが世界で初めて実証した。50代ではセラミド量が20代の約半分にまで減る。自分や家族の肌トラブルに心当たりがあるなら、セラミド配合の保湿剤選びを見直すタイミングかもしれない。

 

セラミド不足がアトピーを引き起こすメカニズム|最新研究でわかったこと

「アトピーは体質だから仕方ない」と思っている人は多い。だが最新の研究は、セラミドという脂質の不足がバリア機能を壊し、炎症の引き金を引いていることを明確に示している。

 

宇都宮大学が世界初の実証「セラミド欠乏→バリア崩壊→アトピー発症」

宇都宮大学バイオサイエンス教育研究センターの研究チームが、セラミド欠乏が皮膚バリアの低下、水分の喪失、神経の増生、そしてTh2型アレルギー炎症を誘導することを世界で初めて実証した。

 

要するに、セラミドが足りないと肌の「防御壁」にスキマができて、水分は逃げるわ外からの刺激は入り放題になるわで、炎症が止まらなくなる。

 

これまで「アトピーの原因は免疫の暴走」と考えられてきたが、その前段階にセラミド不足による物理的なバリア崩壊があったわけだ。

 

セラミドは角質層の細胞間脂質の「約50%」を占める主役

ロート製薬の解説によれば、セラミドは角質層の細胞間脂質の約50%を占めている。

 

細胞間脂質はラメラ構造と呼ばれる層状の構造を作って、水分を挟み込むようにキープしている。セラミドはその構造の骨格だ。

 

だからセラミドが減ると、ラメラ構造が崩れ、水分がどんどん蒸発する。冬場に肌がガサガサになるあの感覚は、まさにこれが起きている。

 

花王の研究で判明「ヒトの肌には342種のセラミドがある」

花王のニュースリリースによると、1976年から続く皮膚研究の結果、ヒトの肌には11タイプ・342種ものセラミドが存在することが確認された。

 

敏感肌の人では、このセラミドの「プロファイル」に特徴的な変化が見られ、それが角層の脂質構造の乱れに直結しているという。

 

つまり、セラミドは量だけでなく「種類のバランス」も大事だということだ。単にセラミド配合と書いてあればOK、という話ではない。

 

[プレスリリース]皮膚の「セラミド不足」がアトピー性皮膚炎の直接原因であることを世界で初実証 | トピックス | 宇都宮大学図解1

 

50代は20代の半分に?加齢で進むセラミド減少と肌への影響

加齢とともにセラミドが減ること自体は、なんとなく知っている人もいるだろう。だが具体的にどれくらい減るかを知ると、ちょっとゾッとする数字が出てくる。

 

20歳をピークに減り続け、50代で「約半分」に

全薬工業の敏感肌研究室のデータによると、セラミドは20歳をピークに年々減少し、50代では20代の約半分にまで落ち込む。

 

体内でセラミドを合成する力そのものが弱くなるため、「若い頃と同じスキンケアでいいだろう」では追いつかない。

 

50代の肌が乾燥しやすくなるのは、ただの気のせいでも季節のせいでもなく、セラミドの絶対量が足りていないからだ。

 

50〜60代のアトピー有症率は2.5%「少ないけど重い」問題

マルホの医療関係者向けサイトによれば、50〜60歳代のアトピー性皮膚炎の有症率は2.5%。20歳代の10.2%と比べれば確かに低い。

 

だが注意すべきは、50代以降の患者は重症度がやや高い傾向にあるという点だ。

 

若い頃はなんとかやり過ごせた症状が、セラミド減少と免疫機能の変化が重なることで、50代になって悪化するケースがある。「大人になったら治る」と言われたのに、という話はけっこう聞く。

 

外部刺激でさらにセラミドが減る「負のスパイラル」

大正製薬と北海道大学の共同研究では、外部刺激を受けたヒト三次元培養表皮で結合型セラミドの量が顕著に減少することが判明している。

 

これが何を意味するかというと、セラミドが減ってバリアが弱くなる→外部刺激が入りやすくなる→その刺激でさらにセラミドが減る、という負のスパイラルが回るということだ。

 

日本アレルギー学会誌でも、バリア機能を改善する保湿剤の塗布療法が重要とされている理由は、このスパイラルを断ち切るためだ。放っておいて良くなることは、基本的にない。

 

[プレスリリース]皮膚の「セラミド不足」がアトピー性皮膚炎の直接原因であることを世界で初実証 | トピックス | 宇都宮大学図解2

 

ヒト型セラミド・天然・植物・疑似|4種類の違いと正しい選び方

セラミド配合の保湿剤を買おうとすると、種類が多すぎて何を選べばいいかわからない。まず知っておくべきは、セラミドには4種類あって、効果がまるで違うということだ。

 

4種類のセラミドを一覧で比較する

大正製薬のTAISHO BEAUTY ONLINEによると、セラミドは大きく以下の4種類に分けられる。

 

セラミド4種類の比較

 

天然セラミド(動物由来):馬などから抽出。肌なじみは良いが高価

ヒト型セラミド(酵母由来):人の肌に存在するセラミドとほぼ同じ構造。保湿効果・浸透力に最も優れる

植物性セラミド(米ぬか・こんにゃく等):比較的安価。効果はヒト型に劣る

疑似セラミド(化学合成):大量生産向き。最も安価だが効果は限定的

 

結論から言えば、50代の肌に本気で効かせたいなら「ヒト型セラミド」一択だ。成分表示で「セラミドNP」「セラミドAP」「セラミドEOP」などと書かれているものがヒト型にあたる。

 

成分表示のどこを見ればいいのか

ドラッグストアでセラミド配合と大きく書いてあっても、中身が疑似セラミドだけというケースは珍しくない。

 

チェックすべきは全成分表示だ。

 

「セラミド」のあとにアルファベット(NP、AP、EOPなど)が続いていればヒト型セラミド。「セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド」のような長い名前は疑似セラミドだ。

 

また、成分表示は配合量の多い順に並んでいるので、セラミドが後ろのほうに書かれている場合は「入ってはいるけど微量」という可能性がある。

 

50代の保湿ケアで押さえるべき3つのポイント

セラミドの種類がわかったところで、実際の保湿ケアで気をつけるべきことを3つにまとめておく。

 

50代のセラミド保湿ケア 3つのポイント

 

ヒト型セラミド配合の保湿剤を選ぶ:成分表示で「セラミドNP」「セラミドAP」等を確認

洗いすぎない:ゴシゴシ洗いや熱いお湯での入浴は、残っているセラミドまで流してしまう。ぬるめのお湯+やさしい洗浄が鉄則

入浴後5分以内に塗る:風呂上がりは水分が急速に蒸発するタイミング。肌が湿っているうちにセラミド入りの保湿剤を塗ることで、ラメラ構造の補修効果が高まる

 

環境再生保全機構も、バリア機能の低下が乾燥や炎症の原因になると指摘している。高い化粧品を買う前に、まずはこの3つを習慣にするだけでも肌の状態はだいぶ変わるはずだ。

 

[プレスリリース]皮膚の「セラミド不足」がアトピー性皮膚炎の直接原因であることを世界で初実証 | トピックス | 宇都宮大学図解3

別冊どーじま。まぐまぐ無料メルマガ
暮らし
シェアする

コメント

タイトルとURLをコピーしました